不動産を売るベストなタイミング

売り出す時の最適なタイミングに答えはありません。

理由は、複数の要素が同時に絡み合ってくるからです。

A物件にとっては今が売り時でも、B物件の売り時は3年後といえる場合だってあります。

今回の記事では、不動産売却のタイミングを図る上で重要なポイントを6つお話しましょう。

同じ不動産でも、売却のタイミングが違えば、数百万円の差が生まれることもあります。

しっかりとあなたなりのタイミングを見極め、不動産売却を成功させて下さい!

市況から見る不動産を売るタイミング

一番最初に確認してほしいのが、「売り手市場なのか、買い手市場なのか」というポイントです。

例えば記事を執筆している2018年9月時点、不動産市況は好調といっていいでしょう。

下記の写真は、ここ10年ほどの中古マンションの推移をあらわしたものです。

1m2あたりの単価

価格

2012年の12月から安倍総理がアベノミクスを打ち出し、直後に決まった東京オリンピックの開催もあいまって、2013年から右肩上がりになっているのがわかると思います。

さらに、来年2019年10月からは消費税が8%から10%に増税される予定です。

前回の5%から8%に引き上げられた際も、増税前の駆け込み需要がありました。

まさに記事を書いている2018年9月は、不動産売却の申し分ないタイミングといえるでしょう。

あなたがこの記事を読んでいる時期はどうでしょうか?

自分が売りたい時期に売るのではなく、売れる可能性が高い時期に売ることが大切ですよ!

競合物件から見る不動産を売るタイミング

続いて押さえておいていただきたいポイントは、「競合物件」の有無です。

まず、あなたの不動産のエリアの競合物件が、今売りに出されているかどうか調べましょう。

具体的には、大手不動産ポータルサイトのSUUMOやHOME’S、at homeなどを使って、あなたのエリアの売り物件を検索してみてください。

マンションであれば同じマンション内の別の部屋は当然競合ですし、価格帯や築年数、間取りが近い物件も競合になります。

あなたがマンションを3500万円で売りたいと考えていても、競合物件がそれ以下の好条件で売りに出していた場合、売却できない可能性が高いです。

競合がいないタイミング、もしくはあなたより高い価格で売りに出しているタイミングで売却を検討しましょう。

税金の控除から見る不動産を売るタイミング

続いて、税金の控除からタイミングを考えましょう。

不動産は、売却をした時に利益が出ると「譲渡所得税」が課せられます。

譲渡所得税・・・「所得税」と「住民税」を合わせた税金を一般的に譲渡所得税と呼んでいる。

不動産を保有していた期間に応じて、税率が変わる。

譲渡所得を計算する際の式は、以下の通り。

譲渡価額 -(取得費+譲渡費用)- 特別控除額(一定の場合)= 課税譲渡所得金額

引用: 土地や建物を売ったとき|国税庁

不動産を保有してから5年以内の短期で売却をすると「短期譲渡所得」となり、39%の譲渡所得税を支払います。

保有してから5年超の売却であれば「長期譲渡所得」で、20%まで課税率が下がるんです。

そう感じた人もいると思いますが、少し待ってください。

実は、マイホームとして使用していた不動産を売る場合、3000万円までの利益であれば控除(減額)してくれるのです!

これを、「居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除の特例」と呼びます。

つまり、3000万円以上買った時よりも利益が出ない物件であれば、譲渡所得税は気にしなくてもよいということ。

大幅に利益が出そうな人は、5年超まで待ってから売却することが得策といえるでしょう。

売れやすい時期から見る不動産を売るタイミング

続いては、不動産が売れやすい時期に関しても話をしておきましょう。

1年を通じて不動産が売却しやすい時期は、1~3月だといわれています。

理由はシンプルで、4月から進学や就職、転勤など引っ越しを伴うイベントが増えるからです。

どうしても急ぎで売却しなければいけない人を除けば、この時期に合わせて売却するのも一つの戦略といえます。

中古不動産の下落率から見る不動産を売るタイミング

続いて、中古不動産の築年数別の価格変化・下落率から売却のタイミングをお話していきます。

まず、中古マンションと中古戸建の、築年数ごとの価格を見てみましょう。

また中古マンションは、25年を過ぎると価格の下落が緩やかになっていますね。

つまり築25年以内であれば、早く売れば売るほど高く売れるけれども、それ以降は売却価格が大きくは下がらないわけです。

あなたが築25年以上の不動産を売却する予定なら、売り時をしっかりと見極めてから売った方が、高値で売却できる可能性が高まります。

逆に中古戸建ては、築20年以上で下落率が大きくなるので、築20年までの物件なら売り時を見て、それ以降であればできるだけ早く売却しましょう。

ローンの残債から見る不動産を売るタイミング

ローンを組んで不動産を購入した場合、不動産を売却するタイミングでローンの一括返済をする必要があります。

なぜなら、あなたがローンを借りた金融機関が、不動産を担保にしているからです。

つまり、不動産を売却したお金+自己資金でローンを一括返済できなければ、そもそも売れないということ。

ローンの残債を一括で支払えるのかどうかを知るために、まず不動産がいくらで売れるのか査定しましょう。

1社だけに査定を依頼しても、本来の相場価格から乖離してしまうことがあります。

そのため、複数の会社に査定を依頼してより正確な査定額を入手する必要があるのです。

最近主流になった一括査定サイトを活用すれば、物件情報を入れるだけで複数の業者に依頼をかけられます。

例えば上記のように6社に査定を依頼したとします。

それぞれの査定額の平均を出すと、

(2800万円+3200万円+2650万円+3050万円+3000万円+3350万円)÷6=3008万円

となり、3000万円ほどで売れる可能性が高いことがわかりました。

ローンの残債が3000万円より大きく下回っている場合は、売却するタイミングとして問題ありません。

しかし、ローン残債が3000万円近く、もしくはそれ以上に残っている場合は要注意です。

自己資金でカバーできればOKですが、そうでなければ今すぐ売ることはできません。

売るタイミングよりも大切なたった一つのこと

これまでマンションを売るタイミングについて、重要なポイントをお話してきました。

最後に「不動産を高く早く売る」視点において、もっとも大切なことを一つだけお伝えしておきます。

それは、「いかに信頼できる不動産会社と出会うか」ということ。

不動産の売買は人生の中でも一番高額な取引になります。

その取引の大部分を行うのは、あなたではなく不動産会社です。

同じ不動産会社といっても、モラルの低い会社もたくさんありますし、担当者のレベルもピンキリ。

信頼のおけない不動産会社や担当者に売却を依頼すると、一生後悔が残る結果になるかもしれません。

また、信頼のおける会社と出会うための唯一の方法は、複数の業者を比較・検討することです。

多くの不動産会社の担当者と出会うことで、経験や実績が豊富かつ人柄も優れている人との出会いがあります。


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